『アスペルガー症候群との上手なつきあい方 パートナーを理解してつながる』を読んで

この夏、夫と話し合いにならない日々が続き、私の心は折れました。図書館で離婚についての本を探しまくっていた時、新書コーナーでこの本を見つけました。夫との仲を修復したいという気力は残っていなかったのだけれど、何となく気になって借りてみたのです。

アスペルガー症候群との上手なつきあい方 パートナーを理解してつながる【電子書籍】[ シンディ・N・アリエル ]
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著者はアメリカの心理学者シンディ・N・アリエルで、アスペルガー症候群のあるパートナーを持つ人、またそのパートナー自身に向けた本です。著者が長年そのようなカップルをカウンセリングしてきた内容を基に、問題解決の方法やワークショップがまとめられています。

最初の数ページ目に、アスペルガー症候群のあるパートナーを持つことで「自分の感情がなくなることがある」といった記述があり、誰にもわかってもらえなかった思いを初めて理解してもらえた気がしてぐいぐい引き込まれました。話が通じない、泣いてもわめいても共感してもらえない、ということが続くと本当に自分の感情がなくなる瞬間があるのです。

心理学に関してやはり欧米の研究は進んでいます。アスペルガー症候群を理解する事から始まり、怒りの対処やコミュニケーション方法、子育て、合併症状など、段階的に具体的な方法が並び、あたかも自分がカウンセリングしてもらっているように思えました。何故このパートナーに惹かれ恋に落ちたのかを思い出させる章もあり、自分の気持ちを紙に書き出したり整理することで冷静になれるのです。

カウンセリングはパートナーと一緒に受けるのが理想ですが、それが難しい人は一人で実践するだけでも構わないということが書かれていて、これは励みになりました。この本を読んでいる時、夫は相変わらず仕事かゲーム三昧で話を聞いてくれるタイミングがなかったのですから。。。

ただ、いろいろ努力したけれどやはりダメだったという人のために、最後は「新しいパートナーシップに向かって」という章でした。手は尽くしたうえで、このパートナーとはお互いを必要としていない、と判断できたら別れるという選択も残されています。お互いに恨み合ったまま別れると結局同じことを繰り返してしまい、成長できません。相手のことを理解し、愛して、相手の幸せを願いながら新しい人生を歩む・・・う~ん、私にはまだ難しそうです。

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