カサンドラ症候群とは

パートナーや家族が自閉症スペクトラム障害(ASD:Autism Spectrum Disorder )である人が、相手とコミュニケーションがうまく取れないことによって鬱など精神的・肉体的な不調をきたすという症状です。

「私ってカサンドラ症候群なのかな?」と気付くきっかけになったのは、息子の反抗期に困って中学校の先生に相談に行った時のことです。その頃の私は、息子のことで夫と毎日のように喧嘩をして悩んでいました。普段は息子に無関心、そのくせ何か問題があると「こうなったのは全てお前のせいだ。お前が悪い。」と私に責任を押し付ける夫の態度はモラルハラスメントそのものでした。モラハラによる夫婦の不仲によって息子の行動がおかしくなっていると思っていた私は、先生達に家庭の事情を打ち明けました。

すると、先生達からアドバイスされた内容は、息子の注意欠如などに関して専門機関に相談した方がよいとのことでした。ここで初めて「発達障害」について意識したのです。

それから発達障害について勉強していくうちに、あれ?夫のモラハラってASDの特徴では?と思うようになりました。学校で相談した時の私はカサンドラ症候群の鬱状態だったのかもしれません。あの時、一方的に思いの丈を吐き出す私の話を最後まで静かに聞いてくださった先生達に感謝しています。

そして、私自信も空気を読めない、感情のコントロールが苦手などASDやADHDの傾向があるのかもと気付きました。息子が素直で小さい頃は良かったのですが、思春期を迎え親の思い通りにならなくなってから、下の図のような家族関係に拍車がかかり、家庭の雰囲気が悪くなりました。人との複雑なコミュニケーションが苦手な家族全員がそれぞれのストレスをお互いにぶつけ合うことで機能不全家族になっていたわけです。

このような状態では、トラブルの原因を「〇〇が悪い。」というように犯人捜しをしても誰も幸せにはなれません。まずは私がカサンドラ状態から脱却して、以前のように明るい家庭を築かなければと思いました。それは決して「私さえ我慢すれば・・・」ということではなく、みんながそれぞれの特性を理解して受け入れることで、家庭だけでも安心して過ごせる場所にするということです。

そのためにこのサイトでは、発達障害やカサンドラ症候群について学んだことや日々工夫している情報を蓄積していきます。